ヨガの国インドにおいて古くから伝承されているホリスティック医学「アーユルヴェーダ」では、病気の予防や治療のためにハーブ(薬草)が使われます。
生命力に満ちた新鮮なハーブは大変優れた効能を示します。
しかし、日本では手に入らないハーブもあったり、保存の問題や季節に左右されることも多いため、手に入りやすくハーブより保存も効くエッセンシャルオイルを使った、アーユルヴェーダ式アロマテラピーについて記してみようと思います。
アーユルヴェーダとアロマテラピー
アロマテラピー(芳香療法)は、植物から抽出された精油(エッセンシャルオイル)を使い分け、心と体を健やかに保つホリスティックなセラピーです。
古代から植物を蒸留し、それらを利用して治療や儀式に使われてきました。
また、アーユルヴェーダにおいては、ハーブ療法が一般的ではありますが、状況に応じてエッセンシャルオイルが使われることもあります。
アーユルヴェーダでひとりひとりの健康を向上しようと考えたときに、まず大切にされるのが「ドーシャ」です。
ドーシャには<ヴァータ:風・空><ピッタ:火・水><カファ:水・土>があり、それぞれのバランスがひとりひとりのパーソナルな体質や性質として現れてきます。
また、各ドーシャのアンバランスは身体の部位に対応します。(カファは肺、ピッタは腹部、ヴァータは下腹部など・・・)
それから、身体の組成や働きにも関わります。(カファは筋骨格や体液、ピッタは消化や代謝、ヴァータは神経系や運搬など・・・)
*これらは暗記ではなく、概念や世界観が入るとわかりやすいです。アーユルヴェーダの概念については、『ライフスタイルとしてのヨガ五回講座』でもご紹介しています。
例えば何か改善したい症状があったときに、どのドーシャのアンバランスによってそれらが起こっているのかを見極め、そのドーシャを中和させる治療が取り入れられます。
もし、アーユルヴェーダでケアしようとするなら、今アンバランスになっているドーシャを中和させる精油にはどんなものがあるのか知っておくと大変助けになるということになります。
例えば・・・
ピッタ体質の人の消化不良をケアしたいとき、消化不良を改善するコリアンダーやオレガノを選ぶとします。
コリアンダーはピッタを下げるのに対し、オレガノはピッタを上げるという性質があります。
つまり、もしここでオレガノ精油を選んだ場合、期待していた作用が得られない、または悪化することもあり得るのです。
つまり、すべての人に特定の健康法が合うとは限らないということです。
アロマテラピーは大変有用性の高い療法です。ぜひ体質に合った使い方をして、その恩恵を十分に受け取っていただきたいと思います。
2019年以降、『アーユルヴェーダとアロマテラピー』のコースを開講しようと思い準備をしています。
決まり次第お知らせします。
アーユルヴェーダビューティー10月クラス
10月のアーユルヴェーダビューティークラスでは、「アーユルヴェーダとアロマテラピー」の講義と実践WSを行います。